植物工場とは農業分野の一つです。
工場と呼ばれている理由は、天候に左右される路地栽培とは違い
肥料や室温、湿度などを管理し、安定生産を可能とした事によります。
植物工場を最初に大きく分けると二つに分かれます。
①太陽光利用型
②人工光利用型
①太陽光利用型は太陽の光を利用するため平面式の水耕栽培装置を
ビニールハウスやガラスルームなどに並べて野菜等の生産を行います。
太陽光が降り注ぐ部屋では空調装置をコスト面から利用する事が難しく
夏季の栽培等は苦手です。
また最近はビニールハウス等の施設園芸の高機能化に伴い
その境目が曖昧になりつあります。
②人工光利用型は人工光、主にLEDを光源に野菜等を栽培しますが
基本的に太陽光を利用しないため、平面である必要はなく
何段にも積み重ねたユニットを使用します
壁は太陽光を利用しないため断熱材で囲まれた工場で空調管理されます。
太陽光型と人工光型の立地ですが、太陽光型は平面型である事から
多くの面積と大型の施設を必要としますので土地の安い所が向いています。
弱点は空調管理が難しい事です。
逆に人工光型は多段式ですので場所を問わず
都会の近くにも立地可能だと言われています。
弱点は電気代のコストです。
このように、立地条件が違いますので輸送に係るコストや電気代
土地の利用の仕方などから、生産される野菜の種類も変わります。
私は小さな場所でも始められる人工光型をお勧めします。
理由は「新しい」からです。
弊社はJR大阪駅前で植物工場を運営しており
併設した「ガレリア梅田」というレストランでその野菜を提供しています。
植物工場が生まれるまでは不可能だった
輸送費の掛からない、摘みたての新鮮な野菜を提供する事が実現しました。
これ以外にもアイデア一つで人工光型植物工場からは
新しいビジネス、新しいものづくりが生まれます。
アイデアを活かした新しいビジネスをするなら、圧倒的に人工光型植物工場がお勧めです。
路地栽培の農業は、土地の質や場所や広さから来る要素が大きく
先代の知恵や経験は重要です。
しかし人工光型植物工場は独自のアイデアが活かされるので
重要なのは人から教わる事より、発見や想像
私達メーカーも気が付かないようなアイデアで
新しいビジネスを組み立てて行くのが向いていると思います。
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